基本テーマ

下斗米ゼミでは、
人種・文化・教育・労働など多様な側面からアメリカ経済の歴史を紐解き、
現代アメリカ経済が抱える問題の本質に迫ります。

国際経済の中心であるアメリカ経済を理解することは、
日本経済の現状を把握し将来を展望するためにも重要です。

  

グローバル資本主義経済を生きるわれわれにとって、
経済大国として世界をリードするアメリカの動向を無視することはできません。

GAFA (グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に代表されるようにアメリカの IT 企業は世界を席巻し、
われわれの生活に深く浸透しています。

一方でアメリカは環境問題や不法移民の流入、低所得者層の貧困問題など大きな問題を抱えた国でもあり、
かつて繁栄を築いた製造業や鉄鋼業の凋落は ラストベルトの惨状が示しています。
このように両極端な 「光」 と 「影」 を併せ持つアメリカ経済をどのように考えるべきでしょうか。
本ゼミナールでは、アメリカ経済の歴史を紐解きながら、現代のアメリカ経済が抱える諸問題の本質について理解を深めていきます。

具体的なテーマは年度ごとに学生自ら決める

下斗米ゼミは、研究テーマや進め方も学生が決める、自主性を重んじるゼミです。
アメリカ経済の中で具体的にどんなことに焦点を当てて勉強するか、3年生が自分たちで決めることができます。

2021年度は経済格差や人種的分断などの「二重経済」現象に着目し、
産業構造の変化がもたらした雇用形態の変化を分析しています。

Uberなどライドシェアサービスはなぜ生まれたのか。
富を独占するスーパーリッチはどこから生まれたのか。
これら現代的な問題を歴史的な視点から問い直し、理解を深めています。


教科書はピーター・テミン『なぜ中間層は没落したのか』(慶応義塾大学出版会、2020)や
Economic Report of the Presidentなどを輪読しました。

過去の共同論文のテーマ(3年次)

2019年度 アメリカ経済史から読み解くGAFAの覇権

2020年度 21 世紀の覇権国―米中貿易摩擦の経済史的アプローチー

2021年度 アメリカ「二重経済」の誕生―なぜ逆転不可能な社会になったのか―

過去の卒業論文テーマ例(4年次)

「台湾有事と日米台の連携」

「少子高齢化社会における移民の役割」

「メディアリテラシーの重要性-大国アメリカをも動かすメディアの影響力-」

「日本のIT化とIT育成」

「アメリカのカジノ産業にみる日本のIR事業の展望」

「イノベーションとアメリカ起業家精神-なぜアメリカ企業はイノベーションを生み出し続けるのか-」 

「日米多文化教育」

「アメリカ大衆消費社会と衣服」

「トランプは再選するのか」

「アメリカにおける富裕層に対する増税の効果と実現可能性に関する考察」

「イラン市場は開かれるのか-アメリカ・イラン関係史の分析から-」

「なぜアメリカから強い企業が生まれ続けるのか-イノベーションの原動力とは-」

「米国社会の構造的差別-オバマ政権が人種差別の問題に与えた影響を中心に」

「基軸通貨ドルの強さとその将来-人民元は脅威となるのか」

「EMS企業にみ競争源泉の推移がもたらす生産構造の変化」

「アマゾンの日本におけるロジスティクス戦略」  

「日米企業内教育史―教育と労働生産性の関係を中心に」  

「リーマン・ショックと投資銀行の変遷」 

「アメリカ貧困地域における市民性格差をとりまく環境・政策的背景」  

「ウォルマートの発展とアメリカ小売業の未来」  

「ブラック・ライヴズ・マター運動がアメリカ二重経済に与える影響 」 

「シリコンバレーから読み解く ハイテク産業クラスターの形成」  

「ナショナリズムの再燃」 

「『菊と刀』再考」


など…